自分History episode10

~アル中の母親を肩で支えて帰ったあの日の話~

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さあ、前回の続きです。

 

私の母はお酒ばかり呑んでいました。

お酒を呑んでない日がないくらい毎日。

お酒なしではいられない。

そういうのをアルコール中毒というのだそうです。

いわゆるアル中ですね。

アル中というコトバを親から身をもって教えられた感じです。

 

昼間はいつも家にいない。私の記憶にありません。

いつも立ち飲み酒屋に行っていました。

母親と北海道から帰って来た時に

初めてこの町へ来て、姉たちを待っていたのが

その酒屋さんの前でした。

くしくも、その酒屋に母親が入り浸ろうとは

誰も想像しませんでした。

立ち飲みスタンドがあり、昼間だろうがなんだろうが、

いつもそこには酔っ払いがいました。

 

ある日、知らないおじさんんが家に来て

「あんたんちの母親があそこで倒れて立てないでいるから

 迎えにきてくれ」

と言いに来ました。

姉と二人、道路まで出ると酒屋と家のちょうど真ん中くらいで

母親がぺたんと座った状態でなにか言っていました。

酔っぱらっているので何を言ってるかわかりません。

悲惨な状態。

今の時代で、あんな光景はあまり見たことがありません。

テレビドラマで、アル中役の女がおおげさに

酔っぱらってる演技をしているような感じです。

 

小学生二人の娘が、そんな親を自分たちの小さな肩で抱えて

家まで連れてくる様は、やっぱりテレビドラマのようです。

現実とは思いたくありません。

だけど、あの時、姉がいてくれて良かったと思いました。

一人だったら、母親を抱えることは不可能だったと思います。

 

私には友達がいませんでした。

あの光景をみた人たちはたくさんいて

そりゃ、同級生の親だったら、そんな家の子とは

絶対遊ばせたくありませんよね。

 

「あの子と遊んじゃだめだよ」

「あの子のお母さんはアル中なんだから近寄っちゃダメだよ」

 

言われた子どもは、正直なので

そのコトバをダイレクトに私に投げかけてきます。

 

私は自分の住んでいた街をよく知っています。

結構広い範囲で知っていました。

どこにどんなものがあるとか、どこに行けば何があるかとか・・・。

 

いつも一人で色々なところへ行っていました。

そこにいる全然知らない子たちと、遊んだりしていました。

小学校も違う、私の親のコトも知らない子たちばかりで

その日限りの子たちばかりです。

 

姉が家にいるときは、姉たちと遊んだりしていました。

でも、学校が終わる時間が違うので

低学年の私はやっぱり一人でいることが多かったです。

 

知らないおじさんがいきなり家にきて母親を迎えにきてくれ

と言ったこと・・

そして、母親が道端でひどい状態で立てないでいた光景・・

酔っぱらった惨めな姿・・・

すわった目・・・呂律のまわらないしゃべり方・・・

一生忘れることが出来ないでいます。

 

たくさん、自分の親にされたことが

私の心の闇となっていきます。

 

何もしてくれない母親ー。

よく人はどんな母親でも、親は親、だとか

どんな母親でも子どもは親が大好きなんだよ

と勝手なコトを言います。

 

だけど、残念なことに

私はそんな風に思ったことは一度もありません。

 

なんで、育てられないのに、私を産んだの?

こんな親なら、早く死んじゃえばいいのにー。

本気で思っていました。本気で。

 

親も親なら、私もひどい子ですー。