自分History episode7

~父親の死~

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前回の続きです。

 

父はずっと入退院を繰り返していました。

リハビリも頑張っていました。

でも病院でも家でも寝たきり状態でした。

手を組み、上に持ち上げたり下げたり、

よくやっていたのを憶えています。

会話もままなりません。

 

私が父に本かなんかを何度もしつこく持って行って

カラダを動かすことも出来ない、

なにも出来ない状態なのに、私がしつこくて

父がイライラして、

ばかっーと言って動く方の手で本をぶん投げたのを憶えています

(たぶんバカヤローとか言いたかったのかも知れない)

何も出来ないコトを知っていて、

なんであんなにしつこくしたんだろう。

申し訳ないことをしたとあとから後悔したっけ。

 

そんな入退院を繰り返す中

私は小学校に入学していました。

入学式もよく憶えていません。

写真もありません。

幼稚園にも行ってないので

友達もいませんでした。

 

唯一知っていると言ったら

家の目の前の長屋に住んでいた男の子です。

同じ長屋のハズなのに、家の中が明るくて

同じ作りの家だとは思えなかった。

一人っ子のその子は大切に育てられている。

子どもながらに、そんな風に見えました。

 

知っているのはその男の子だけでした。

 

入学した時のコトを、私はなぜ憶えていないのでしょう

入学するのを楽しみにしていなかったのかな、、

それすらわかりません。

 

時は1年生の3学期になっていました。

早朝に兄が病院から帰ってきました。

父に付き添っていたのも知りませんでした。

でも、なんでこんなに早い時間に帰ってきたんだろう。

姉たちと3人で兄の前に座る。

そこで、兄が下を向きながら

「父さんが・・・・死んだ・・・」

と言って、涙をボロボロっと流したのだ。

私と姉達は

危篤だったのも知らされていませんでした。

 

部屋は兄のすすり泣く声だけ、、

誰もしゃべれない

なんて言っていいのかすらわからない。

 

私の頭の中では

お父さんが死んじゃった

お父さんが死んじゃった。

それだけー。

 

伯父や叔母などが次々と我が家へくる。

当時は家で葬儀をするのが当たり前の時代で。

通夜の時は、伯父が大声で父の名前を呼んで泣いていた。

私はというと、みんな泣いてるから泣かなきゃいけないのかも

みたいな、よくわからない感情。

「人が死ぬ」という意味がよくわかっていなかったのかも知れない。

 

そしてついにやってくるー。

父が亡くなってから現れたのは

北海道へ行ったときの母親だった。

 

駅に停車するたびにお酒を執拗に買いに行っていた

あの母親だったー。

 

私の暗黒時代はここから始まりました。