自分History episode2

~電車に間に合わなかったアル中の母親~

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私の幼い時のかすかな記憶

母に連れられて、北海道の祖母の家に向かう道中の話。

兄や姉はいなく、たぶん幼く手のかかる私を

連れていくしかなかったのだと思う。

なぜ、祖母のところへ行ったのかは不明ー。

夜行列車だったかな。

駅と駅の距離は結構長かったような気がするー。

 

そして

駅に着くたびに、母が駅の売店へ走るのだ。

私一人列車の中。

ドアが閉まる合図のベルが鳴り響いても戻ってこない。

私は、一人取り残されると思って、泣き叫ぶ。

ものすごい大泣きだ。自分でも覚えてる。

ギリッギリのところで、母が戻ってくる。

周りのおじさんたちは、もうずっとハラハラして

私に「大丈夫だからね」「戻ってくるからね」

売店に走った母を確認しながら

必死になだめてくれてる。

ようやく落ち着いたころで、また次の駅に着く。

するとまた母は売店へ行くために列車を降りていく。

 

ーなぜなら、お酒を買うため。

駅に着くたび、お酒を買っているのだ。

それは幼い私にもわかった。

周りの人は、そんな親に連れられ、泣き叫ぶ私を

きっと哀れに思ったに違いない。

 

そんな繰り返しの中

とうとう、母が電車に乗り遅れ

戻ってこないという事態に陥ったのだ。

 

それこそ、私は恐怖に怯え、

狂ったように泣き叫ぶ。

もう二度と会えないんだ。一人取り残された。

どうしよう、どうしよう、こわいよ

なんで、なんで一人にするのー。

ずっと私を見守ってくれていたおじさん達・・・

私の母親にあきれ返るのと同時に

この子をなんとかしなきゃ

というのを子どもながらに感じた。

「大丈夫だからね。大丈夫だよ」って。

 

なにをどうしたのかは、わからないけれど

その後、母親と再会できたのだ。

 

※おじさんたち、ご迷惑おかけしました。そしてありがとうございました。

 

その後、青函連絡船にのって、北海道へ

そして祖母の家に辿りつくのだけど。

 

想像でしかないけれど、この母親の酒癖は

きっと優しかった父は苦労させられたに違いない。

そして、後々の私たちの人生を大きく左右することになるなんて

その時、誰も思わなかったなー。